数字で見るヤングケアラー
家族の世話をしている中学生の割合
公立中学 2 年生の 5.7%(約 17 人に 1 人)、公立の全日制高校 2 年生の 4.1%(約 24 人に 1 人)が「世話をしている家族がいる」と回答。1 学級につき 1~2 人のヤングケアラーが存在している可能性があることが分かった。
世話に費やす時間について
世話をしている家族が「いる」と回答した中高生のうち、約1~2割が、平日1日7時間以上を世話に費やしている。
世話を始めた年齢
世話をしている家族が「いる」と回答した中高生の世話を始めた年齢は、中学2年生は平均9.9歳、全日制高校2年生は12.2歳。
ヤングケアラーと思われる子どもの状況
全日制高校 では、「家族の代わりに、幼いきょうだいの世話をしている 」(中学校79.8%、全日制高校 70.2%) が最も高くなっている。次いで、中学校では、「障がいや病気のある家族に代わり、家事(買い物、料理、洗濯、掃除など)をしている」が29.3%、全日制高校では 「家計を支えるために、アルバイト等をしている」が 64.5% となっている。
ケアによって生じる制約について
「世話をしているために、やりたいけれどできていないこと」について、ヤングケアラーかどうかに対して「あてはまる」と回答した中高生は、「あてはまらない」と回答した中高生に比べ、特に「 宿題をする時間や勉強する時間が取れない」、「睡眠が十分に取れない」、「友人と遊ぶことができない」、「自分の時間が取れない」と回答した割合が高くなっている。
学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援
学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、いずれの学校種でも「特にない」が約4割となっているが、その他では、中学2年生、全日制高校2年生は「学校の勉強や受験勉強など学習のサポート」が最も高く、次いで「自由に使える時間がほしい」となっている。
ヤングケアラーの認知度と自覚について
ヤングケアラーの認知度は低く、「聞いたことはない」が8割以上。
また、自分がヤングケアラーにあてはまると思うかについて聞いたところ、中学2年生では1.8%、全日制高校2年生では2.3%が「あてはまる」と回答。
世話を一緒にしている人
世話を一緒にしている人について、中学2年生では9.1%、全日制高校2年生では11.4%が「自分のみ」と回答。
世話について相談した経験
世話をしている家族が「いる」と回答した中高生に、世話について相談した経験の有無について質問したところ、いずれの学校種でも、相談した経験が「ある」が2~3割、「ない」が5~6割。
相談したことのない6つの理由
世話について相談した経験が「ない」と回答した人に、その理由について聞いたところ、いずれの学校種でも「誰かに相談するほどの悩みではない」が最も高く、次いで、中学2年生、全日制高校2年生は「相談しても状況が変わるとは思わない」が高くなっている。